「これから」
と言うのと、
「これからご出勤ですか」
と言うのでは、言葉の向う側にいる相手が全然違うなということがわかる。
まさかあなたは部長や課畏に、「これから」とは言いはしないだろう。
若い人はしばしばここで損をしてしまうのである。
自分の気持ちとしては、これからですか、と言おうとしたのだが、ついどぎまぎして、中途で言葉を切ってしまう。
そうすると、言葉を知らない人間と思われるのだ。
「これからですか」も「これからご出勤ですか」も同じ内容ならば、少なくとも「ですか」だけは言うことである。
敬語の使い方は、こんなところから始まるのである。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)