金の貸し借り(三上靖史)

「そんなわずかの金で、人間関係がこじれるなんて、大げさすぎる」と思う人は、まだ学生気分が抜けていない証拠だ。

とくに、自宅住まいで給料を全部自分の小遣いにしているような人は、金銭感覚もつい甘くなりやすいようだ。

しかし、職場には、いろいろな人が集まっている。

ほかの人もみな、自分と同じように独身貴族の生活を楽しんでいるとはかぎらないのである。

金の貸し借りは不和のもと、ということを考えれぽ、職場の人とは、原則的には金の貸し借りはしないほうがいい。

しかし、そうはいっても、仕事で出かけたときに小銭を切らして、同行した人に立て替えてもらったり、逆に、相手の分を立て替えることもあるだろう。

それまでしてはいけないということではない。

ただ、そうした場合は、あとのフォローに注意が必要になる。

ポイントは、借りた金は、たとえ10円、20円であろうと、できるだけ早く返すということだ。

三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)