ある宗教団体は「はたらく」をハタをラクにする、すなわち、まわりの人をしあわせにするいとなみだ、と教えたりしているようですが、言語学的には無理な解釈だとしても、面白い教え方だと思います。
働くことについての考え方としては、次のように三つの大きな違いがあるといわれます。
いちばん多く、かつ世界的にひろがっているのは、働くことは苦痛であり、苦労であり、生きるための必要悪という考え方です。
苦労ですから、労の字をとって労働といいます。
労働者、労働法、労働組合、労務部といったいい方をしている向きは、みんなこうした考え方をベースにしているといえましょう。
英語ではレーバーですが、これは奴隷が変化したことばだ、という説もあります。
ギリシャ、ローマ時代から汗水たらして働くのは、奴隷の仕事とされてきたことの延長といえます。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)