2017年8月アーカイブ

扶養義務 その2

調停離婚の場合は調停の話し合いで、裁判離婚の時は、申し立てをすれば裁判によって決めることができます。

額の算定方法にはいろいろありますが、夫婦双方の収入、生活程度、あるいはどちらが子供を引き取って養護しているかなどという、さまざまな事情を考慮して決めます。

定められた扶養料が支払われない場合、支払いを受ける権利がある側は、家庭裁判所に対して支払い履行の勧告を申し出ることができ、裁判所は申し出を受けた場合、調査したうえで、履行勧告・履行命令を出すことができます。

扶養料の支払いを続けている間に、支払っている側の経済的状況が変わったり、あるいは物価の変動など、社会的な経済背景が変わったりした場合には、扶養の内容を変更することができます。

家庭裁判所は、協議または審判があった後、事情に変更が生じた場合、あらためて、その協議または審判の変更や取消をすることができます。

三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター) 

扶養義務 その1(三上靖史)

親権・監護権に関係なく、たとえ離婚後でも、子供の父母は、子供に対する扶養義務を負っています。

夫婦間で離婚が成立しても、親子の関係は消滅することはなく、子供が成長し、親の扶養義務が除かれるまで(何歳までかは、協議あるいは調停などで決められた時までで、それぞれの場合で異なります)、扶養の義務があります。

扶養の義務は、扶養料(養育料)という形で支払われます。

扶養料は、夫婦間の金銭の処理である財産分与や慰謝料とは別で、親子間の金銭の問題になります。

夫婦のどちらが子供を引き取ったか、どちらが親権者になったかは問題ではなく、夫婦双方に扶養の義務が課せられています。

扶養料の額はさまざまですが、子供には、親の生活水準と同程度の生活を要求する権利があります。

額や支払い方法は、協議離婚の場合、話し合いで決められます。

三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)