オランダではヒエラルキーは通常浅く、その境界線も柔軟です。
必要なら、指示系統を無視することもあります。
オランダ社会の特徴である平等主義というオープンさは、職場にもみることができます。
他の多くの国に実際にある階級的差別は、オランダ人にショックを与えています。
彼らにとって序列とは、あくまで便宜上必要なだけであって、権力は、うまくカモフラージュされているものです。
ボスはプリムス・インテル・パーセス(同僚の中の一番先頭)、つまり「われわれの中の一人」です。
ですから上司は、一番重要な協力者としてみられています。
だからといってこれは、上司が権力を行使しないとか、本当の仲間として扱われるとかいうことではありません。
上司はふつう、これまで会社とともに成長してきた人物であり、経営専門上級管理職や、大学出の野心家としてどこかよそから連れてこられた人物ではありません。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)