大蔵省改革の一環で、同省の金融検査・監督部門を分離・独立した組織。
1997年の通常国会で金融監督庁設置法が成立し、98年6月22日に発足した。
総理府の外局におかれる国家行政組織法3条機関で、首相が任命する長官が首相の委任を受けて民間金融機関を検査、監督し、上部組織である金融再生委員会とともに個別の金融機関の破たん処理にあたる。
設立の狙いは透明で公正なルールに基づく「事後監視型」行政を確立することで、中立性を重視して初代長官には名古屋高検検事長を務めた日野正晴氏が就任した。
99年4月に、これまであいまいだった不良債権の分類手法や償却・引き当て基準を明確に示した「金融検査マニュアル」を公表、金融機関に厳格な不良資産処理を迫る方針を鮮明に打ち出した。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)