切り口をそのままにしておくと、癒合組織の形成が悪く、新根が思うように出ないので、鋭利な刃物でなめらかに切り直しておくとよい。
切断面は根の伸長方向に直角か斜め四五度になるようにし、下向きになるように切る。
どのくらい切りつめるかは樹勢、樹齢、根の状態によって違う。
ヒマラヤシーダのように、大木になりすぎるものを住宅の庭に使うには、根切りが必要であるが、この木は浅根性のため台風で倒れやすい。
したがって、四方に力根を残すことは不可欠の条件になるが、樹勢が強すぎるときは、環状はく皮の要領で残した根の皮を輪状にはいでおく。
これは衰弱した庭木の発根を助ける効果もあるが、根の再生力は時期、樹種によっても違う。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)